話すときに顔が赤くなる人は…

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赤面は一般に恥ずかしさや緊張の表れとされ、本人にとってはネガティブな体験であることが多い。
しかし、心理学や生理学の観点から見ると、赤面は他者の視線や評価を強く意識している証拠であり、社会的なつながりを大切にする傾向の表れでもある。

人間が赤面するのは、交感神経の働きによって顔の毛細血管が拡張し、血流が増えるからである。
この反応は「他者にどう見られているか」を意識したときに特に起こりやすく、つまり赤面しやすい人は自分の行動や発言が他人にどう受け取られるかを常に気にかけているということになる。
他人に不快な思いをさせたくない、自分の誠意を伝えたいという感情が自然と体に現れてしまうのである。

オランダのティルブルフ大学の研究によれば、赤面する人物はそうでない人物よりも「信頼できる」「嘘をつかなそう」といった印象を持たれやすいという。
これは、赤面という反応が自己開示の一種であり、感情の隠蔽が難しい正直な性格を示すものだと捉えられるからである。
意図的に顔を赤くすることは難しく、嘘や演技では再現しづらいため、その生理反応自体が「誠実さの証拠」として受け取られやすい。

また、赤面は人間特有の現象であり、恥ずかしさを皮膚の色に表す動物は他にいない。
これは、人間が高度な社会性と感情表現を持つ生物であることの象徴でもある。
他人の視線を気にして赤くなるという現象は、自分と他者との関係を深く意識し、協調や共感を重視する心の働きに根ざしている。

したがって、喋るときに顔が赤くなる人を見かけたら、その人はただ恥ずかしがり屋なのではなく、相手に対して誠実であろうとする強い気持ちを持った人物なのかもしれない。
赤面は、社会的なつながりを大切にする心の証であり、むしろ人間的な魅力として捉えるべきである。

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